「主イエス・キリストのこと」(使徒の働き28章30節〜31節) ( 2.14/2017 )
「大胆に、少しも妨げられることなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストのことを教えた。」(31節)

1.パウロの奉仕した会堂(30節)

「自費で借りた家」が、彼が伝道のために用いた会堂でした。大聖堂ではなかったのです。もし、現在の私たちの教会で考えるなら、信徒さんお一人おひとりのご自宅がパウロの会堂に一番近いのではないでしょうか。

2.パウロがローマで伝道した期間(30節)

パウロがローマで伝道できたのは「満二年の間」でした。すなわち短い期間だったのです。しかし天国は今の命と直結しています。主イエス様はタラントのたとえ話をされています。私たちも今委ねられている命を伝道のために用いるなら、主が「良い忠実な僕よ、よくやった。」(マタイ25章21節、23節)と喜んで下さり、「あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。」と更に責任ある仕事を任せてくださり、「主人と一緒に喜んでくれ」主と喜びを分かち合えるのです。命は主からの大切な預かりものです。天国での評価の対象です。

3.彼のメッセージ(31節)

そのメッセージとは「主イエス・キリストのこと」でした。主イエス様の十字架の贖罪と信仰によってのみ義とされるということでした。

イ)信仰による義 「ですから、兄弟たち。あなたがたに罪の赦しが宣べられているのはこの方によるということを、よく知っておいてください。モーセの律法によっては解放されることのできなかったすべての点について、信じる者はみな、この方によって、解放されるのです。」(使徒の働き13章38節〜39節)「解放される」とは「義とされる」という意味です。

ロ)及んだ義 私たちは義とされる行為を行えなかったのですが、主イエス様のゆえに義を与えられたのです。「このようなわけで、ひとりの罪過によってすべての人が罪に定められたように、ひとりの義なる行為によって、いのちを得させる義がすべての人に及ぶのである。」(ローマ5章18節、口語訳)

ハ)結ばれた義 「それでは、どういうことになりますか。恵みが増し加わるために、私たちは罪の中にとどまるべきでしょうか。」(ローマ6章1節)
「私の兄弟たちよ。それと同じように、あなたがたも、キリストのからだによって、律法に対しては死んでいるのです。それは、あなたがたが他の人、すなわち死者の中からよみがえった方と結ばれて、神のために実を結ぶようになるためです。私たちが肉にあったときは、律法による数々の罪の欲情が私たちのからだの中に働いていて、死のために実を結びました。しかし、今は、私たちは自分を捕えていた律法に対して死んだので、それから解放され、その結果、古い文字にはよらず、新しい御霊によって仕えているのです。」(ローマ7章4節〜6節)

ニ)明け渡した義 霊的無力を認めて自らの全てを主イエス様に明け渡すこと 「私はキリストとともに十字架につけられました。もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです。いま私が、この世に生きているのは、私を愛し私のためにご自身をお捨てになった神の御子を信じる信仰によっているのです。」(ガラテヤ2章20節)

パウロは人々を、律法の奴隷へと導いたのではなく、主イエス様を信じて義とされるところへと導いたのです。

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