「主の栄光への導き」(ルカ18章13節) ( 12.16/2019 )
「ところが、取税人は遠く離れて立ち、目を天に向けようともせず、自分の胸をたたいて言った。『神さま。こんな罪人の私をあわれんでください。』」(13節)

アドベント第三週を迎えました。いよいよ来週クリスマス礼拝です。主イエス様は誕生の際も聖霊によって身ごもり(マタイ1章18節)、30歳を迎えられた時、聖霊によってバプテスマを受けられ(ルカ3章23節)、御霊によって荒野に導かれ、御霊の剣であるみことばによって悪魔に打ち勝ち、御霊に導かれてガリラヤへ帰られ、御霊によって働かれました(ルカ4章1節、4節、14節、18節)御霊によって父なる神に従順であられました。 そして「見よ。わたしのしもべは栄える。」(イザヤ52章13節)と主イエス様は栄え受けられます。何によってでしょうか。あがないのわざを成し遂げ、罪を除き、罪の審判を除き、死を除き(へブル9章26節〜28節)、死からよみがえって多くの子たちを栄光に導く救いの君となってくださっているのです(へブル2章10節)。
私共罪に悩む者を神はあわれんでくださいます。そして、使徒パウロはこのあがないの御業を「世界の始まる前から、あらかじめ定められたもの」と神が私共を栄光に導くと定めてくださったと言うのです(1コリント2章7節)。断罪された私共罪人が単に赦されるだけでなく栄光に与るのです。この救い主のご命令は「聖霊を受けよ」(ヨハネ20章22節)でした。そして 「さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」(ルカ24章49節)すなわち祈りでした。聖霊に導かれた主イエス様のように私共も同様に聖霊に導かれる必要があります。

「しかし、ついには、上から霊が私たちに注がれ、荒野が果樹園となり、果樹園が森とみなされるようになる。」(イザヤ32章15節)私共の生活の上にまず主の約束を見せて頂けるように、そして日本が変えられるように祈りましょう。

1.罪に悩む人を罪とかかわりのない者にまで

ダビデ王は詩篇103篇に「天が地上はるかに高いように、御恵みは、主を恐れる者の上に大きい。東が西から遠く離れているように、私たちのそむきの罪を私たちから遠く離される。」(11節、12節)と神を賛美しています。神は私共から罪を遠ざけ、全く罪にかかわりない者としてくださるのです。使徒の働き2章38節に「悔い改めなさい。そして、それぞれ罪を赦していただくために、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けるでしょう。」悔い改め、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けて罪のゆるしを体験しましょう。
ここで押さえておかねばならないポイントは、こちらから言えば悔い改め、あちらから言えば罪のゆるしということです。罪のゆるしは、どんなに酒をあおっても、寄付をしても私共の力ではどうにもならない問題なのです。

2.お祈りはお祈り、信仰は信仰、頼りは頼り

私共の教会にはホームページがありますが、母教会の先輩に頼って作っていただいているものです。すなわち御頼りしたのです。恥ずかしさがありましたが、御頼りして数週間で、あっという間にホームページを作ってくださいました。冒頭の税金を徴収する仕事をしていた方も罪赦してくださいなんてあつかましいお願いかもしれませんが、罪に勝てないのです。あわれんでくださいと祈っています。罪の重荷のために神に御頼りしているのです。

3.イエス様がわたしのために負ってくださった十字架

ある青年は罪に苦しみ、重い足をひきずって教会に来て悔い改めたそうです。神の御前に悔いて砕けたのです。何と祈ったのでしょうか。「愛がない」と祈ったそうです。神様の恵みは勝って、本当に神様の前に言い表したそうです。お祈りしたのです。そのとき彼の前に十字架が示されて、ああ、カルバリの十字架はイエス様がわたしのために負ってくださった十字架だと十字架が自分のものとなって、『 子 よ、 心安かれ、 汝 の 罪 ゆるさ れ たり』(マタイ9章2節、文語訳) (ああ、神様、私の罪をゆるして下さった)と知ったそうです。彼は導かれるままに社会的な罪を清算して、その時のことをこう回顧しています。十字架につけられる思いでしたが、と。感謝していたそうです。神様はすべてのことを、ゆるし、血潮をもって洗いきよめて、そんなことがなかったもののようにしてくださるのです。この方、後に牧師になり他教団の牧師から「よく君はホーリネスの信仰で満足していられるね」と揶揄されたときこう答えたそうです。「ぼくは信仰に導かれた当初から光に従ってきました。」と。

(参考図書 小島伊助著『小島伊助全集1、 説教1』339頁〜341頁、25頁〜29頁いのちのことば社)

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