「老人たちへ」(ヨシュア13章1節) ( 5.10/2020 ) |
「ヨシュアは年を重ねて老人になっていた。主は彼に告げられた。『あなたは年を重ね、 老人になった。しかし、占領すべき地は非常にたくさん残っている。』」(1節) イスラエルはエジプトの奴隷であった中から脱出してきた民族です。一方、先住民であるペリシテ人はエジプトと戦ったほどの強国です。背丈はエジプト人よりも頭一つ分高く、ペリスティムをローマ人がパレスチナと呼んだので現在はパレスチナという名前で認識されています。彼らはラメセス3世との戦いに敗れ、多くの者は捕虜となったのだと思いますが、逃れた者たちがカナンの地に定住していました。出エジプトの際、ペリシテ人の領土を通ることができず南に大きく迂回して死海の東側からカナンに入国したことからもその力が強大であったことがうかがわれます。 ここで占領すべき地は非常にたくさん残っていると主に告げられるのですが、その占領すべき地とは、強敵が住んでいる土地でした。 1.戦う相手は老人 老人が戦うべき相手は強い者たちであると告げられています。老人は当然聖書をよく知っているはずです。人生において神が何を喜ばれ何を嫌われるのかその生活の中で体験している方々です。占領すべき地は非常にたくさん残っていることを知っているのも老人です。新改訳2017では「しかし」と翻訳されています。しかしの前には私共が陥りやすい状態が記されているのです。それが「老人」です。 すなわち、老人であれは問題を看過できるかのような間違えを犯しているのではないかと問われています。 2.ペリシテとは何のことか 老人はどこに行くにも他人の助けを求めなければならないそんな弱い存在だということも神はご存じのはずです。しかし、私共が老人であるという理由を申し上げても、神は占領すべき地をはっきりと示されるのです。それはペリシテ人の住んでいる地です。私共の人生に置き換えて考えてみますと、弱いどころが、歳を重ね強くなっている自分様が住んでいる地のことです。自分が一番偉いのです。病気も経済的な困難も、隣人との不和も受け入れられない。自分の思い通りになる世界がペリシテでしょう。 3.占領命令 ペリシテという老人、歳を重ねた自分様を占領せよと神に命じられたら、あなたならどうされますか。人生自分以外にだれがいると言って無視されますか。聖書を読みますと、ペリシテ人をカナンの地に送ったのも神です。「わたしは、イスラエルをエジプトの地から、ペリシテ人をカフトル(クレテ島)から、アラムをキルから連れ上ったではないか。」(アモス書9章7節)ゆえに、私共の心に巣くう神への不遜の性質も、神には当然知られています。 なぜ、ペリシテが私共の不信仰と同一なのかと問うていただくならば、ペリシテとはこの後、士師たちも戦うのです。そして後に神に立てられた預言者であるエレミヤはこのペリシテとの戦い(1サムエル4章2節〜11節、この戦いでイスラエルはペリシテに敗北し武装解除させられるのです)に言及して「わたしの民イスラエルの悪のゆえに、そこでわたしがしたことを見てみよ。」(エレミヤ7章12節)とその敗北の理由を明かしています。ペリシテとは、イスラエルの悪を象徴するもの、戦いの敗北の原因を教える存在だったのです。すなわち、悪を除かなければならないというのです。 「あなたがたにこれらのものすべてが必要であることは、あなたがたの天の父が知っておられます。まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。」(マタイ6章32節、33節)神が必要と思われるものは与えられるのです。わたくしはこの主イエス様のお言葉で救われました。すなわち、主イエス様こそは、心の悪を除くことができる救い主です。 |
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