『天国で一番えらい人』(マタイ18章1節〜4節) ( 11.22/2021 )
「だから、この子どものように、自分を低くする者が天国で一番偉い人です。』」(4節)

序.『ちいろば先生物語』の榎本先生は同志社中の生徒に「偉い人はどんな人か」という講和の中で「便所掃除をしてくださる教会の姉妹だ」と言った。便所を見た中学生達が感動に打たれ、次々と救われ、100名を越す高校生クリスチャンの会を作る。
今朝は「天国で一番偉い人」について聖書から見て参りたい。

1. 「小さいこども」(3)

小さい少年。生まれたての幼児も含む語。「呼び寄せ」呼ばれなければウロウロしている児。しかし、呼ばれたら近寄って来る児。「立たせ」。手を取ってあげないと危なっかしいヨチヨチ歩きを始めた児か?言えばじっとそこに立っている素直な年齢。
一言で言えば「謙遜」。謙遜とは自分の弱い立場を知り、認める性質。罪の本質は高慢。人間は高慢の思いから罪をこの世にもたらした。だから、神はへりくだることにより、高慢の罪から人間を救うことに決めた。神のへりくだりの極みが十字架につけられたイエス・キリスト。へりくだった人のみがへりくだられた神に出会うことができる。神に対する高慢を悔い改めるなら、天のみ国、永遠の命、神の命を受ける。

2. 天のみ国は地上から始まっている(4)

「神の国は、あなたがたのただ中にあるのです。」(ルカ17:21)
天国とは神が支配される領域を言う。今生きている時にも神に支配されている心を持って生きることが天国。人の生き方は、3匹の子豚の家のようです。
楽しみのような軽いわらのような生き方、自分の成功を求める木の枝のような生き方。自分の弱さを知っている賢い人は、神への信仰という自分を守る生き方をする。真に強い人は、自分の弱さを知り、神に頼る人。

3.「岩だぬきは弱いが岩を自分の家とする」(箴言30:266)

リンカーンは、貧しく家が遠くて正規の学校生活は9か月のみ。母の聖書が彼を育て、独学で郵便局員、弁護士、議員、大統領になった。しかし、彼の意志は神に従うことのみにあった。奴隷解放を反対する南部が合衆国の離脱を求め、内乱戦争が起こったが、リンカーンは祈りによって勝利し分裂を止めた。奴隷を解放し、南部への制裁も加えず、国を一つにまとめた。いつも彼の願いは、自分を神に従わせることだった。

おわりに. 「あんたが頑張らんでいいんよ」

私たちは弱い。神に対して高慢である自分の罪を悔い改め、神に頼り、神の愛を人に与える人こそ、天国で一番えらい人。
生きている今の時から、天国の生き方をさせていただこう。

「こういうわけで、いつまでも残るのは信仰と希望と愛、これら三つです。その中で一番すぐれているのは愛です」(Tコリント13:13)
(説教;田代美雪牧師)

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