「従順の学び」(へブル5章8節、9節) ( 3.13/2022 )
「キリストは御子であられるのに、お受けになった様々な苦しみによって従順を学び、完全な者とされ、ご自分に従うすべての人にとって永遠の救いの源となり、」(8節、9節)

このへブル人への手紙5章で難しい点は、12節に「あなたがたは、年数からすれば教師になっていなければならないにもかかわらず」信徒になって年数が経過していました。そして、14節当然「善と悪を見分ける感覚を経験によって訓練された」人々だったはずです。けれども、12節にありますように、堅い食物は食べることができなかったのです。その理由は、義の教えに通じていないと指摘されています。すなわち、罪の根が残っているというのです。当然5章の終わりにこの問題が指摘されていますので、その解答は6章にあるのですが、この問題を取り扱うためにまず永遠の救いがあるのだと教えてくれているのが5章です。

1.永遠の救いとは

永遠の救いとは従順の結果だったと7節、8節に記されています。

2.誰が永遠の救いを受け取ることができるのか

それは、9節「ご自分に従うすべての人にとって」とありますので、主イエス様の後に従う人がこの永遠の救いを受けるのです。

3.どうやって従うのか

キリストが「永遠の救いの源」と証言されています。すなわち、罪を追い求めてもその先には永遠の救いはないのです。罪ではないのなら何に従うのかといいますと、キリストに従うのです(9節参照)。

キリストに従うその内容とは何なのでしょうか。
神に向かって大きな叫び声と涙をもって祈りと願いをささげるのだというのです。なぜ、神に向かってなのかといいますと、「自分を死から救い出すことができる方」(7節)だからだというのです。

従順の学び(8節)についてはキリスト以外に打ち明けてもわかってもらえないでしょう。キリスト以外には、話しても優しく接してはくれないでしょう(2節参照)。

すなわち、キリストに従うとは神からの苦しみを受け止めるということです。

最後に、自分を死から救い出すことができる方はこのキリストによって永遠の救いを与えてくださいました。「その敬虔のゆえに聞き入れられました」(7節)
「『永遠の救い』とは、私たちの罪に対する判決が取り消されたことを意味する。有罪の判決は棄却され、神の家族の一員という、受けるに値しない身分が与えられたのだ。これは運命を変える出来事だ。死は制圧され、希望が目覚めた。キリストの救いは人を天国に向かって方向転換させ、生ける主の弟子として歩む人生を始めさせてくれる。これはあなたに対する神の信任であり、招待であり、与えられた力である。この救いこそがあなたを朝に微笑ませ、夕に憩わせてくれる。神はあなたを愛しておられる。あなたは神のものなのだ。(BIBLE navi、2066頁、いのちのことば社)」

人生の目的地がどこかを再確認しましょう。目的地を罪ではなく、永遠の救いに変えさせていただきましょう。人にはできませんがキリストにはそれができるのです。

きょう、
「天のお父様、主イエス・キリスト様をわたくしの救い主として信じます。わたくしを罪の縄目から救い出し、天国に向かって歩む人生に変えてください。あなたからの苦しみを受け止める力を与え、あなたに従う力を与え、同時にあなたからの慰めと希望も与えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン」

と祈ってみてください。1節に「人々のために神に仕えるように」とありますので、キリストはあなたの祈りを優しく聞いてくださいます(2節)。

「この偉大なる真理を見失ってはならない。人のあらゆる苦々しさの根である悪しきものは、あなたのうちにあり、神を信じないことである。」H・ボナー(パゼット・ウィルクス著「神の偉大な力 日本伝道隊史話」210頁)すなわち、わざではなく、苦しみの中にあっても神を信じる信仰によって救いを受けるのです。

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