『実を結ぶ人生』(マタイによる福音書13章1〜9節) ( 11.19/2011 )

 「また、良い地にまかれたものとは、御言を聞いて悟る人のことであって、そういう人が実を結び、百倍、あるいは六十倍、あるいは三十倍にもなるのである」。(23節)

聖書の中にイエス・キリストを通して語られた、種まきの譬(たと)えがあります。同じようにまかれても、鳥に見つかって食べられたり、同じように芽を出しても、石地で根が張れずに枯れてしまったり、いばらが生えてきて覆われて成長できなかったり、まかれた環境によって大きく変わってきます。しかし、作物を育てている人は、良い地は、手入れをして作り上げていくものであることを知っています。汗をかき、時には傷つき、また涙を流し、犠牲を払って作り上げていった土は、収穫の大きな喜びをもたらします。わたしたちが、この世で楽をするために学び、働くのではなく、大きな犠牲を払うことによって与えられる「大きな喜び」を得るために、働くものとされるならば幸せなことです。イエス・キリストは「良い地にまかれたとは」御言葉を聞いて悟る人のことであると教えています。わたしたちは、御言葉を聞いてもなかなか悟ることの難しい弱い存在です。しかし主はわたしたちのために喜んで犠牲を払い、わたしたちが豊かな実をむすび、心から喜び主をほめたたえる事ができるようにして下さるのです。わたしたちもまた、人が実を豊かに結ぶために、喜んで仕える者にさせていただこうではありませんか。(説教 船田肖二牧師)

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